はたらく魔王さまの評価・考察・紹介


はたらく魔王様最近アニメになって知る人も多いと思います。とある世界の魔王が現代日本に現れ、笹塚のアパートで庶民生活を送るというストーリーですね。現代日本に適応して生活をする姿が何とも面白い世界設定です。

また現実世界には魔王の天敵、勇者もいて、ドタバタコメディーを繰り広げます。魔王はしっかり魔力を持っていて、現実世界のために闘います。元々魔王がいた世界の人間たちが、現実世界に表れてちょっかいを出すのが物語のパターンとなっています。天使や亜人種などの人物たちが、面白い世界観を演出します。

魔王もそんなに悪いやつじゃない。人間助ける魔王もいいじゃない。そんな気軽なラノベだと思います。

魔王とは、つまり悪魔の王。しかし、現実問題、魔王とは人間が作り出した闇の対象なのです。人間の業とは深いものです。時として、人間は悪魔以上にやみ深き存在になってしまうこともあるのですね。さらに、対象物として神を創造し、天使と宗教を作り上げますが、それも一歩的な価値観でしかないのです。善と悪、魔と神、それは対局ではなく、二律背反のものでしかないのです。

と、まあそんなに難しい解釈なんて不要です。そんなに真面目な作品ではありません。私が瞬間的に考え付いた、小難しい一般論です。

魔王も、悪魔将軍も小市民になって暮らしているところが非常に面白くていいですね。今日の食事やバイトや自転車など、身の回りにある生活感がいい作風となっていていですね。

少し評論ぶってみれば、四畳半物語の片りんを見ることができます。四畳半体系の物語の正統な後継者か、また四畳半物語の代表作かはともかく、その血は確かに混じっています。