呉海軍墓地は、呉市を囲む山の中腹にあります。呉以内でレンタカーを借りて、すぐ行くことができます。しかし、車線を間違えてトンネルを通り、まったく明後日の方角に行ってしまいました。市内から行く場合は、車線をしっかり確認して、カーナビをしっかりセットしていくことをおススメします。
完全に山の中にあるわけではなく、近隣には住宅も多くあります。海軍墓地は公園としても機能しており、中腹から住宅街に出ることもできます。かなり見晴らしがいいところにあります。あまり大きな道路ではありませんが、海軍墓地の目の前には2車線の道路も走り、駐車場もあるので、呉市に海軍関連の観光を行くのであれば、是非訪ねてみるといいでしょう。
海軍墓地は、海軍関連の戦死者・殉職者を弔う墓碑があるのはもちろん。呉や瀬戸内の海、南太平洋の激戦に散って逝った多くの艦船を弔っています。かの戦艦大和を筆頭に、伊勢、日向、扶桑。重巡は古鷹や青葉、三隈、軽巡・空母・駆逐艦・イ号潜水艦など、多くの艦船のお墓があります。戦闘艦だけではなく、間宮や明石の慰霊碑もあるのがまた感動。
熊野や鈴谷、加古、古鷹などの重巡は、南太平洋で沈んでしまいましたが、魂は呉に帰ってしているのでしょうか。綾波や天津風、白雪や叢雲などの駆逐艦のお墓ももちろんあります。多くの艦船が日本のために必死に戦ったことを考えると、本当に泣けてきます。
墓碑の文字は森下信衛さんや源田実さんが書かれています。地に足の着いた歴史に触れることができます。空母瑞鶴の碑記念植樹と石があり、高松宮殿下が植樹した樹など、どこもかしこも重たい歴史に溢れています。嶋田繁太郎さんや中村良三さんなどの人物も字を書いていますね。
海軍墓地にあるめぼしいのは以下の通りです。
戦艦大和、伊勢、日向、扶桑
空母飛鷹、隼鷹、信濃
重巡最上、鈴谷、青葉、加古、古鷹、熊野、三隈、
軽巡天龍、阿賀野、矢矧、神通、鬼怒、大井、球磨
駆逐艦、陽炎、敷波、磯波、初風、浦波、綾波、深雪、浜風、秋風、島風、天津風、叢雲
他にも第十五駆逐隊、陽炎、黒潮、親潮、早潮、夏潮など、伊号や海防艦、工作艦や設営隊など多くの慰霊碑があります。海軍ファンは是非行ってもらいたいとしみじみ感じました。
本当に色々な碑がありますが、中でも面白いと思ったのが第十七駆逐隊の碑。初霜、雪風、磯風、浜風、浦風、谷風・・・あれ、雪風がはいってる?しっかりと魂は日本に帰ってきていると信じたいですね。雪風も日本の地に帰って来れたのなら本望でしょう。