バンブーブレードとは竹刀のことですね。今時では珍しいスポ根のマンガです。剣道という競技に焦点を当てたのが珍しいのではないでしょうか?小手と防具は非常にくさいのです。それに、防具に身を包んだ姿では見栄えがあまりよくありません。それをマンガにしたのは面白いですね。
努力、友情、勝利など、懐かしいテーマが盛り込まれた作品です。登場する美少女達は、思春期の時代を過ごしながら成長していきます。何かに打ち込む心、友のために闘う闘志、努力をするための覚悟。汗臭いながら、美しくも輝いた青春時代を描く作品です。
しかし、それを作中の当事者だけで終わらせないようにしているのが主人公、石田虎侍の存在です。
大人に成りきれない心。子供の機微が分かる中途半端な年齢。教育者として、人として未完成な自分。しかし、青春時代に何かに打ち込む事が、人生においてとても重要なことだと知っています。
これは、主人公を通して、大人になる覚悟と成長を読み解くことができます。ある程度年を取ってから読むと、なんだか泣きそうになってしまいます。それは主人公に共感するのか、それともこんな青春時代を過ごしたかったという懐古なのか分かりません。
純粋でまっすぐな登場人物たちに見惚れて、何と自分の汚れてしまったことかと、少し嫌悪を感じます。大人になってから読むとどこかで忘れてしまった、仁・義・礼・智・信・勇・忠・孝・悌・和など純粋な心を呼び覚ましてくれるような気がします。
もしかして評価しすぎでしょうか・・・?