意外な所に、意外な人物との係りがあるものだと思いました。コロナ禍の中、旅にも出られませんが、何か近場で行ける場所は無いか、探し回っていました。
史跡・旧跡、観光名所に行きたいところですが、そうそう史跡も何カ所もあるわけではありません。東北地方では限られています。
そんな中、ちょっと面白い場所を発見しました。乃木希典の馬のお墓です。
最初発見した時「なんじゃそれは」と思いました。しかも、岩手県軽米町です。なぜそんな場所に乃木希典の馬が?と思いました。しっかりとその経緯は軽米町のHPに記載されていますのでここでは省きます。
実際に行ってみましたが、看板も何もありません。道沿いに、忘れ去られてしまいそうな場所にあります。墓石が一つ、二つ、なんとも寂しい佇まいです。
今回興味深かったのは、墓石を揮ごうしたのは、かの小笠原長生です。小笠原長生と言えば、海軍中将で、東郷平八郎の史伝を書いた人物として有名です。明治以降の東郷伝説を形成した人物と言っていいでしょう。
と同時に、海軍軍人でありながら乃木希典の知己を得ています。乃木希典殉死後の遺品整理をしています。その関係性から見るに、なるほど小笠原長が書いたかと納得です。
しかし、小笠原長生の歴史における立ち位置たるや興味深いものです。乃木・東郷の番頭としての立ち位置を築いたのですから大した人物です。軍神二人との関係性を築くとは…。