ナポレオン~獅子の時代~の評価・考察・紹介


ナポレオンナポレオン~獅子の時代~は、フランス皇帝ナポレオン・ボナパルトの生涯を描いたマンガです。ナポレオンに焦点を当てていますが、フランス革命の時代がよくわかるマンガになっています。

ナポレオンが主人公ですが、フランス革命期における重要な人物が多く登場し、歴史の流れを理解するのにもいい漫画です。歴史ファンの中では、ナポレオン戦争、もしくはフランス革命期は一定のジャンルとして確立されています。

ナポレオン戦争は、後の戦争学を一変させますし、フランス革命から近代国家が生まれます。そのため、当時のファンは非常に多いのです。その人たちにとっては、非常に面白い漫画です。

特にナポレオンの人物像が非常にいい。ナポレオンとはどういった人物であったのか?という研究は昔からありました。ナポレオン~獅子の時代~で描かれているナポレオンは、どこか歪んだ野望を持った人間として描かれています。

仁徳、王道の政治家ではない統治者、100万の命など屁とも思わんと公言する統率者。崇高な理想を持った人物ではなく、自分の目的に陶酔し、万難を排して突き進む人間として描いています。

泥臭い戦場を描いているのも魅力の一つです。戦列歩兵がマスケットを放ち、銃剣で戦う。砲兵がブドウ弾を使い、戦場で敵兵を薙ぎ倒す。騎兵がまだ戦場を疾走している。そんな時代が見られます。戦争漫画としてもとても魅力的ですね。